認定薬剤師について
薬剤師のなかには、「認定薬剤師」と呼ばれる方々がいます。ここでは、「認定薬剤師」の詳細についてご紹介します。
薬剤師のなかには、「認定薬剤師」と呼ばれる方々がいます。ここでは、「認定薬剤師」の詳細についてご紹介します。
薬剤師の資格は、教員免許などとは異なり現行制度においては免許更新制が導入されていません。
そのため、現在の薬剤師は一度資格を取得してしまえば、極端な話をすればその後は一度も薬剤師に必要となる知識の習得や学習に励むことはなくても、薬剤師としての仕事ができてしまう状況にあります。
しかしながら、薬事法や最新の医薬品状況、医療技術など、薬剤師が職務を全うする上で必要となるあらゆる知識は、常にめまぐるしいスピードで変化をし続けています。
そのような環境下において薬剤師が最新の知識の習得に励み続けることを怠れば、当然ながら薬剤師として適切に職務を全うすることは難しくなってしまいます。
そこで免許更新制の代わりの役割を果たす制度として期待をされているのが、認定薬剤師制度というものです。
認定薬剤師制度とは、薬剤師の生涯研修の一環として日本薬剤師研修センターをはじめとして様々な団体、大学、薬剤師会などが実施をしている、薬剤師向けの研修認定制度のことを指します。
2004年には、様々な団体が実施している研修制度を評価・認証し、取りまとめる機関として薬剤師認定制度認証機構が設立されています。
この薬剤師認定制度により、薬剤師は資格の取得後も生涯に渡り医療専門職のプロフェッショナルとして自らの知識を研鑽し続けることが推奨されています。
ここでは、様々な団体が研修及び認定を実施している認定薬剤師の種類をご紹介していきます。
認定薬剤師となることには、様々なメリットが存在していますが、ここでは代表的なメリットを挙げたいと思います。
認定薬剤師は、常に最新の知識と専門性を持ち、時代に即した適切なメディカルケアを実践することができる薬剤師の証となります。
認定薬剤師となるための研修は薬剤師としての業務の質向上に直結してきますので、最近では自社で働く薬剤師に対して積極的に研修への参加を奨励し、認定取得のための取得支援をしている調剤薬局なども増えてきています。
上記の背景もあり、多くの調剤薬局などでは、認定薬剤師に対して「研修認定薬剤師手当」「認定実務実習指導薬剤師手当」などの手当を支給しています。
そのため、認定薬剤師となることで、通常の給与に加えて更に手当が上乗せされ、年収アップにつながるのです。
認定薬剤師になるためにはしっかりと研修を受けて基準をクリアしなければいけませんので、通常業務以外にも勉強に時間を割く必要があり、決して楽になれるものではありません。
しかし、そうした苦労を厭わずに努力ができ、常に最新の知識に基づいた質の高い業務遂行うための自己研鑽をし続けられる優秀な薬剤師の存在は、企業にとっても非常に有益な存在であるため、認定薬剤師としての特別手当が付けられるケースが多いのです。
認定研修を受けることで薬剤師としての知識や専門性が磨かれること自体が大きなメリットとなります。医療専門職のプロフェッショナルとして常に高いレベルで業務に携わることは、仕事のやりがいをより大きくしてくれますし、結果としてスキルやキャリアの幅も広がっていき、必然的に昇進や昇給の道が開けてくることもあります。
薬剤師として長く活躍していきたいと考えている方にとっては、認定薬剤師となること自体が働き甲斐につながるという側面もあるのです。