病院で働く病院薬剤師のメリット・デメリット
ここでは病院薬剤師として病院で働いていくことのメリット・デメリットについて説明したいと思います。病院への転職をお考えの薬剤師の方は、ぜひ参考にしてみてください。
病院で働くことのメリット
薬剤師資格を活かして病院で働くことの代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- 入院患者の方々と直にコミュニケーションをとることができる
- 入院患者の体調が回復していくのを傍で見ることができる
- 薬学に関する専門知識を活かせる
- 医師や看護師などと協働して仕事ができる
- カルテを見ることができるため、医学的な観点からも薬学についての理解が深まる
病院薬剤師として働く場合は、入院している患者の方々と直に接し、服薬の説明や薬についての相談を受ける機会が多くなります。患者の方々と直接コミュニケーションをとっている分、感謝や喜びの声を聞くことができますし、適切な治療と服薬によって病状が回復していくのを身近に見ることができるので、そこに仕事のやりがいを感じる方も多くいます。
また、病院内において薬剤師は薬の専門家として医師や看護師からアドバイスを求められることもあれば、医師とともに処方設計に携わることもあり、薬剤師以外の専門職スタッフとも連携しながらチームとして医療現場の運営に関わっていくので、調剤薬局では味わえない医療現場の最前線ならではのやりがいも多くあります。
また、医師が書いた患者のカルテを見ることもできるため、医学的な観点から、患者の病状や症状と薬がどう結びついているのか、より理解を深めることができ、医学や薬学についての専門知識を深めていきたい方にとっても魅力的な職場だと言えます。
病院で働くことのデメリット
病院で働くことのデメリットとしては、下記が挙げられます。
- 薬剤師の中では年収は低い傾向がある
- 夜勤や時間外労働などが多い傾向にある
- 調剤薬局と比べると患者との接点は少ない
病院薬剤師は、もちろん病院の規模や給与体系によって異なるものの、一般的には調剤薬局やドラッグストアなどと比較して給料が低い傾向にあります。
仕事のやりがいよりも収入面を重視して働きたい方にはあまり向かないかもしれません。
また、病院は医療現場の最前線であり、常に「緊急」や「至急」の連続となっています。想定外の業務が発生することも日常茶飯事なので、医師はもちろんのこと、病院薬剤師も時間外労働を求められることがよくあります。
病院の規模によっては夜勤もあるため、プライベートも充実させつつ、自分なりのワークスタイルでゆとりを持って働きたいという方にはあまりおすすめができません。
そして、病院薬剤師の場合も服薬説明や患者ケアなど患者との接点を持つことは多いのですが、当然それ以外の業務も多く存在しているため、基本的に調剤と服薬指導がメインの仕事となる調剤薬局の薬剤師と比較すると、患者との接点は少なくなる傾向にあります。
まとめ
以上が、病院で病院薬剤師として働いていくうえでの代表的なメリットとデメリットでした。
急速な高齢化と医療の高度化が進み、病院自体が医療サービスの品質改善・トータルヘルスケアの実現に向けて改革を迫られている中、病院薬剤師に求められる役割はどんどんと変化しています。
「チーム医療」という言葉に代表されるように、医師や看護師など病院内の医療専門職がそれぞれ連携・協働しながら医療サービスの向上を目指していく中で、病院薬剤師は薬のプロフェッショナルとして非常に重要な役割を担うようになってきています。
調剤薬局やドラッグストアと比較すると給料は安い傾向があるものの、医療の最前線で医療のプロフェッショナルとともに活躍していく仕事には大変なやりがいもあり、医学や薬学に関する知識も多く身につくので、とても魅力的な仕事だと言えます。
薬剤師として総合的に知識とスキルを発揮していくうえではもっとも適した職場と言えるのではないかと思います。
大手の病院では新卒薬剤師のみに採用を限定しているケースもあり、まれに中途採用の求人が出ていたとしてもパートや契約社員などの正社員以外の雇用形態求人であるケースも多いため、人気の病院に勤務するには、高い競争率の中を勝ち抜く必要があることもあります。
病院薬剤師として転職をお考えの方は、病院薬剤師の求人に強い薬剤師専門転職エージェントに相談されることをおすすめします。
