都道府県別に見る薬剤師の需給バランス
ここでは、薬剤師の需給バランスは、日本全国の地域によってどのように異なっているのかをご紹介します。薬剤師の需給バランスは地域によって大きな格差が存在しています。
需給バランスは時給や給料にも影響してくるので、ぜひ参考にしてみてください。
都道府県(従業地)別にみた人口10万対薬剤師数
厚生労働省が発表している統計調査によると、都道府県別に見た薬剤師の需給状況は下記のようになっています。
(※厚生労働省ホームページ:「都道府県(従業地)別にみた薬局・医療施設に従事する人口10万人対薬剤師数(2004年12月31日現在)」より引用)
人口10万人当たりの薬剤師の数を都道府県別に見てみると、徳島県が166.4人と最も多くなっており、次いで東京都165.4人、兵庫県151.2人となっています。
逆に、青森県96.3人、福井県99.9人、山形県101.6人などは他県と比較して薬剤師の数が少なくなっています。
全体の傾向としては、東京や大阪などの都市圏では薬剤師の数は飽和状態にあり、地方では薬剤師不足の状況が続いているという、薬剤師の地域偏在が起こっているのが現状となります。
ただし、実際に働いている薬剤師の業務量や給与水準が、上記の表と綺麗に比例する形となっているかというと、そうではありません。
なぜなら、上記の表はあくまで人口10万人に対する薬剤師人数の比較であり、地域によって人口の年齢構成や疾患を抱えている患者の数なども異なってくるからです。
地方によっては人口10万人に対する薬剤師数は他県と比較して多くなっているとしても、実際には高齢者比率が高いために調剤薬局の利用者数も多く、結果として薬剤師1人当たりの1日当たり処方箋枚数が多くなっているような地域も存在しています。
年収アップなどを目的として地方へのIターン転職やUターン転職などを考えている方は、上記のようなマクロデータだけではなく、実際の各地域の実情をしっかりと調べておくことをおすすめします。
地域ごとの求人倍率や需給状況、平均時給データなどについては薬剤師専門の転職エージェントが豊富に情報を保有しているので、ぜひ相談してみてください。