妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師について
ここでは、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師についてご紹介します。
ここでは、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師についてご紹介します。
妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師とは、妊婦や授乳婦に対する薬物療法を適切かつ安全に実施することができる薬剤師を客観的に認定する制度のことを指し、平成21年度から一般社団法人日本病院薬剤師会によって認定制度が運用・実施されています。
妊婦・授乳婦に対しては医薬品の開発段階で臨床実験を行うことができないため、妊婦・授乳婦に対する薬物療法においては医薬品の有効性や安全性の根拠となる情報が極めて少なく、薬物療法を適切に実施するためには高い専門性と豊富な経験を保有している必要があり、それを保証するのがこの妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師制度となります。
厚生労働省が発表している人口動態統計調査によると、下記のように日本の出生数は年々減少傾向が続いています。
しかしながら、出生数が減少傾向にあるとはいえ、日本では毎年100万人を超える乳児が産まれており、今後、出生数を維持・増加させていくうえでも妊婦や授乳婦が安全かつ適切な形で薬物療法を受けることができる環境を整えていくことは非常に重要となっており、今後の妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師の活躍に期待が寄せられています。
上記のように、現在でも毎年多数のHIV感染者が報告されており、HIV感染症に関する薬物療法に対する専門知識と豊富な経験を保有しているHIV感染症薬物療法認定薬剤師の存在意義はとても高まっている状況が続いています。
妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師とは、妊婦・授乳婦への薬物療法に対する専門知識を保有し、
平成21年度から平成23年度までの認定申請により、合計41名の妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師が誕生しています。
別称ではBCPPPL(Board Certified Pharmacist in Pharmacotherapy during Pregnancy and Lactation)とも呼ばれており、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師は妊婦・授乳婦専門薬剤師の認定申請をする上で必要となる認定資格となっています。
妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師は、妊婦・授乳婦薬物療法に特化した非常に専門性が高い認定薬剤師であり、その認定要件もかなり厳しくなっています。具体的には、下記の要件が定められています。
※1:別に定める学会とは:
「別に定める学会」とは、以下学会を指しています。
※2:妊婦・授乳婦の薬剤指導とは:
「妊婦・授乳婦の薬剤指導」とは、妊婦・授乳婦を対象とした薬剤管理指導のうち、妊婦・授乳婦に対する薬物療法の胎児毒性・乳児毒性に関する評価・カウンセリング、妊娠と薬情報センター(国が独立行政法人国立成育医療研究センターに設置したもの)利用による妊婦・授乳婦カウンセリング等のことを指します。
※3:日本病院薬剤師会が認定する妊婦・授乳婦領域の講習会とは:
「日本病院薬剤師会が認定する妊婦・授乳婦領域の講習会」とは、以下の機関または団体が実施する講習会のことを指します。
詳細につきましては、一般社団法人日本病院薬剤師会のホームページを参照下さい。